中学生の子供が、最近よく「カントリーロード」を歌っています。
あー、そういえば、私も英語の授業で習ったなぁ…と懐かしくなりました。この歌を聴くと、故郷のことを思い出します。
私の育った町は、すごく田舎です。私が中学生の頃にマクドナルドが初めて出店して行列ができたくらい。山と海に囲まれた町で、移動はいつも車。ずーっと続く田んぼ道をぼんやりと眺めながら暮らしていました。
そんな田舎で育ったからか、私は都会に対する憧れがあって就職を機に東京へ。
就職して初めての夏、中学校の同級会がありました。中学時代は仲良かったけど疎遠になっていた友達がポツリとつぶやいた一言。
「もう、一生、この町から出られないと思う。」
彼女は少し寂しそうに話しました。
その時、その友達がどんな状況に置かれていたのか分からなっかったし、自分のことさえ考えていればよい身だった私は「自分で選ぼうと思えば、もっと選択肢があるのになぁ。」と内心思った記憶があります。
でも、就職して東京に来て、結婚して、子供が生まれて。
依然とずいぶん自分の状況が変わった今、私は「もう、一生、東京から出られないかもしれないなぁ。」と感じています。
「出られない」というより、「出たくない」のかも。もしかしたら友達も「でたくなかった」気持ちが背景にはあったのかもしれない。
東京は好き。でも、地元も好き。
地元に帰るたびに、地元の良さを再確認して嬉しくなる。でも、東京に戻ると「やっぱり、東京はいいなぁ。」とも思う。
東京に来る前は、何でもあって便利だけど「東京はこわいところ」「東京の人は冷たい」「公立の学校は荒れている」なんていう嫌な話もたくさん聞きました。
でも、親切な人はいっぱいいるし、子供たちが通っていた小学校(区立小学校)も普通だった。むしろ東京都はお金持ちだからか小学校では様々な体験をさせてもらえて驚きました。
なんでもそうだけど、経験してみないと分からないものですよね。
なんだかんだで人生の半分は東京暮らし。もう、そんなに過ぎたのかぁ。
子供がふざけて「コンクリートロード~♪」と歌うのを聞いて「この子たちは東京生まれだから、まさしくコンクリートロード生まれだなぁ。」と感じたり。
つらつらと書いてしまったけど、東京も地元も、それぞれいいなぁと思う。
カントリーロードも良いし、コンクリードロードも良い。
将来、どこに住んでいるのかは分からないけど、今はコンクリートロード暮らしを楽しんでいきたいなと思う。