双子を育児中です。私が出産する1年ほど前に東日本大震災がありました。被災した親戚から、たくさんの苦労話を聞いたので、その話をもとに双子用の防災グッズは念入りに準備しました。
赤ちゃんの防災グッズとして、一番最初に用意すべきものとして、
- ミルク
- 哺乳瓶
があります。
これらは、災害時にすぐに手に入らない可能性があるので、ある程度のストックが必要。でも、普段と同じものが災害時に使いやすいかというと、そうとも言えず…。
災害時向けのものを用意するのが大事だと感じました。
この記事では赤ちゃん用の防災グッズとして絶対に用意しておきたい「ミルク」と「哺乳瓶」の選び方についてまとめています。
赤ちゃんの防災グッズリスト(最低限必要なもの)とは?
災害に備えて、必ずミルクは用意しよう
防災グッズには色々ありますが最初に用意したいのは食料です。食料が無いと生きていけませんからね。
赤ちゃんは大人と同じものが食べられません。ミルクが食事の中心です。
配給があっても、赤ちゃん用のミルクがあるとは限らない
災害時の配給で、おにぎりやカップラーメンがあれば大人は何とかなりますよね。栄養バランスのことは置いておいても、何とかお腹を満たすことができます。
でも、赤ちゃんはおにぎりやカップラーメンを食べることができません。
赤ちゃんが食べられるのは
- ミルク
- 母乳
- 離乳食
です。
いつもは母乳の赤ちゃんでも、災害時の食料不足やショックでお母さんの母乳がでなくなってしまったという話はよく聞きます。
だから、母乳で育てているお母さんも災害用として、赤ちゃんの食料を準備することが大切です。
被災した親戚から聞いた配給事情
子供たちが小さい頃は、地震が起きるたびに、とても不安になりました。
小さい子供と一緒の避難所生活は考えるだけで大変だし、自宅で過ごせたとしても「小さい子供を連れて、配給を受け取りにいけるだろうか?」と悩んでいました。
東日本大震災で被災した親戚から当時の話を聞いたのですが、ペットボトルの水(2リットル)を受け取るために、4時間も並んだそうです…。
別の親戚は、赤ちゃんのオムツの配給は1日2枚だけだったと話していました。1日2枚ということは「大」のときに替えるって感じなんですかね…。辛すぎます。
でも、これが現実です。
配給があっても、子連れだと受け取るのが大変。そして十分な量をもらえるわけではないんです。自分で備えておくことが大切ですね。
防災用のミルク
防災用のミルクは「液体ミルク(調乳済みミルク)」がおすすめ
防災用のミルクとして準備するのは「液体ミルク(調乳済みミルク)」がおすすめです。
液体ミルクは2019年3月11日に日本で初めて江崎グリコから発売されました。「アイクレオ」という商品名です。
日本においては液体ミルクは日が浅いですが、欧米では1970年代から普及しています。
液体ミルクは調乳済みなので、そのまま赤ちゃんに飲ませることができます。(温めなくても問題ありません。)
ちなみに、我が家の子供たちが赤ちゃんのころは、まだ液体ミルクが販売されていませんでした。災害時にミルクを作るために、
- ミルク缶
- カセットコンロ・ボンベ
- 水
- 使い捨て哺乳瓶
を多めにストックしていました。
我が家は双子なのでストックも多めでした。ミルクセットだけで納戸の1/4がいっぱいになりました。
液体ミルクを用意しておけば、災害時のミルク作りの手間がすごく減るのでおすすめです。
- ミルクを調乳する手間がない
- ミルクを調乳するためのグッズが必要ない
液体ミルクの飲ませ方
液体ミルクは調乳済みのミルクです。赤ちゃんに飲ませるときには哺乳瓶に移して飲ませます。(液体ミルクは温めなくても飲めます。)
液体ミルクは調乳済みなのでミルクを作ってから、冷ます時間が必要ないのも良いです。災害時に赤ちゃんが泣いていると普段より焦ってしまいますよね。
液体ミルクには
- 紙パックのもの
- 缶のもの
があります。
紙パックのものを用意した方が、ゴミが少ないのでおすすめです。
液体ミルクの保存期間
液体ミルク「アイクレオ」の場合、保存期間は半年ほど。常温で保存できます。
赤ちゃんがミルクのみで過ごす期間は数か月ほど。離乳食が始まっていない赤ちゃんにとって、唯一の食料はミルクや母乳です。
災害時、配給があれば、大人はいくらかしのげます。でも、赤ちゃんは大人と同じものを食べられません。カップラーメンやおにぎりが届いても赤ちゃんは食べらないので、必ずミルクを用意しておきましょう。
防災用の哺乳瓶
防災用には「使い捨て哺乳瓶」がおすすめ
赤ちゃんは、まだコップから直接飲むことができません。
ミルク本体については液体ミルクを用意しておけば大丈夫ですが、実際にミルクを飲ませるには哺乳瓶が必要です。
防災用の哺乳瓶は「使い捨ての哺乳瓶」を用意しておきます。
哺乳瓶は何度も繰り返し使えるものですが、災害時には水道水が止まってしまうことも。
東日本大震災の時、ある避難所では、水は飲み水以外の使用が禁止されていて、歯磨きのうがいさえ出来ずに困ったという話がありましたよね…。
そんな状況に置いて、哺乳瓶を洗う水を確保するのは難しいと思います。
使い捨ての哺乳瓶はコストはかかりますが(1本200円程度)、災害用と割り切ってストックしておくことをおすすめします。
ミルクや哺乳瓶が必要な時期は本当に限られています。「きっと、何も起こらないから用意しなくても大丈夫じゃない?」と思ってしまう気持ちもあります。(私も、使い捨て哺乳瓶なんて贅沢だと思っていました。)
でも、もし災害が起きたら大変な思いをするのは、赤ちゃんです。少し費用はかかっても、赤ちゃんのためにきちんと準備しておくことが大切だと思います。
使い捨て哺乳瓶は旅行やおでかけにのときにも使えますよ。
災害用として準備したけど、使わずに済みそうだったら旅行やお出かけで使い切ってしまえば、無駄なく使いきれて良いと思います。
また、使い捨て哺乳瓶を使わずに済んだのなら、これから哺乳瓶が必要になるお友達などに譲れば喜ばれると思います。
【補足】液体ミルクを準備できない場合に必要なもの
液体ミルクを準備できない場合に、備えておきたいもの
赤ちゃんにアレルギー用ミルクを飲ませていたり、防災用のミルクとして液体ミルク(調乳済みミルク)を準備できない場合もあると思います。
そのような場合に必要なものを、まとめておきます。
災害時にミルクを作るためには
- ミルク
- カセットコンロ・ボンベ
- 水
- 哺乳瓶
が必要です。
ミルクの作り方(注意点)
ミルクを作るためには、70度以上のお湯で調乳する必要があります。
意外と勘違いしている方が多いのですが、ミルクは70度以上のお湯で溶かす必要があります。これはミルクの中に含まれている細菌を滅菌するため。
ミルクの粉を70度以上のお湯で溶いて滅菌した後に、少しぬるめのお湯や水を足して量を調整するのは大丈夫です。
災害時に手早くミルクを作る方法
上記のことを踏まえて、災害時にささっとミルクを作るためには下記の手順がおすすめ。
- カセットコンロでお湯を沸かす。
- 哺乳瓶に計量したミルクを入れる。
- 70度以上のお湯でミルクを溶く(滅菌する)。
- 赤ちゃんの水を規定量まで足す。
一度に飲む分すべてを、70度以上のお湯で調乳しなくても大丈夫。ミルクの粉がきちんと溶ける分のお湯があれば、滅菌できます。
粉がきちんと溶けたあとは(=滅菌できたあとは)、赤ちゃんの水などを加えて量や温度を調整すれば早く作れます。
全部お湯で調乳すると冷ます時間が必要ですよね。でも、赤ちゃんの水を使えば、冷ます時間を短縮できます。(冷ます時間がほぼありません。)
災害時にもささっとミルクを用意できると、いいですよね。
以上、赤ちゃん用の防災グッズとして用意しておきたいミルク・哺乳瓶のお話でした。
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