我が家には一卵性の双子の男の子がいます。私は妊娠8か月目から管理入院をして、ひたすら安静にすごし、37週で帝王切開で出産をしました。
予定帝王切開ということで手術日を決めていましたが、予定日の5日前に破水してしまい緊急帝王切開で出産しました。
出産当日、どんな流れで出産したかなどの記録です。
【双子の出産体験談】37週で出産しました
病院の方針で、予定日(帝王切開日)は37週に予定されていた
私は双子妊娠が分かってから、ハイリスク妊婦しか受診できない総合病院へ転院しました。
そして、妊娠の経過は順調でしたが病院の方針で妊娠8か月から管理入院をしました。
双子妊娠の場合は、妊娠8か月で普通の妊婦さんの臨月並みのお腹のサイズになるそうです。そして、妊娠8か月からが、すごくお腹に負担がかかって早産になりやすいとのこと。
ひたすら安静に過ごして元気な赤ちゃんを産むために、管理入院をしました。
▽管理入院の日々の記録
私の場合は「双子を妊娠している」という以外では、特に問題はなくて経過は順調。そのため、帝王切開の予定日は37週6日に組まれていました。
37週に予定日(帝王切開日)が決まった理由は、38週になると陣痛がきてしまう可能性が高いから。私が出産した病院の場合、双子の出産については
- どんなに経過が順調でも妊娠8か月頃からは管理入院する
- 双子の場合は帝王切開(自然分娩よりリスクが低いから)
- どんなに経過が順調でも、帝王切開は37週のうちにする
と決まっていました。
私が出産した病院の場合、双子の出産は帝王切開のみの一択。
自然分娩の場合、一人目の赤ちゃんが生まれたことで、お腹の中の状況が変わってしまい、二人目に負担がかかったりすることもあるそうです。
できるだけ、短時間で赤ちゃん二人を取り出した方がリスクが低いという病院の方針のもと、帝王切開一択でした。
私は「どうしても自然分娩で産みたい!」という拘りなどはなく「できるだけ安全な方法で赤ちゃんを産みたい」という考えだったので、この病院で合っていたと思います。
※もちろん、病院の方針や妊婦さんの経過によってベストな出産方法は違うと思います。私が出産した病院の場合の例なので、一例として捉えて頂ければと思います。
37週6日に帝王切開の予定でした
早朝、お腹の張り止め薬を飲もうと起きたら破水していた
37週に入って「あと1週間くらいだな」と思ってドキドキしていた矢先、夜中に破水してしまいました。
管理入院をしてからは、お腹の張り止め薬を服用するよう言われていて、毎日数回飲んでいました。もっとお腹の張りが強いと点滴になるそうですが、私の場合「念のため」という感じだったので、薬で対応。
ただ、時間をしっかり守って飲むように言われていて、その1回が朝の6時頃でした。
その日も朝6時に起きると「なんか、シーツが湿っている…」とびっくり。
え、夜中にトイレに起きたときは大丈夫だったのに。
「もしかして、これが破水ってやつ?」と心配になり、急いでナースコール!!
すると、看護師さんがものすごい勢いで駆けつけてくれました。私はそれまで特に問題がない順調な妊婦で、一度もナースコールはしたことがなかったし、きっと、看護師さんも驚いたんでしょうね。
状況を説明すると、すぐに看護師さんが当番医の先生のところへ報告にいってくれました。
管理入院していたので、急きょ診察を受ける
看護師さんからの報告を受けて、すぐに当番医の先生が駆けつけてくれました。
その日の当番医は、私を担当してくれている先生のなかでも一番ベテランの先生でした。(チーム制で3人の医師が担当してくれていました)
すぐに診察室に移動して、内診台にあがる私。
破水させたのは、どうやら次男のようでした。(そこまで詳しく分かるなんて、びっくり!)
子宮口も開き始めているし、モニターをつけて陣痛がきていることも確認できました。(モニター上では陣痛がきていると判明しましたが、自分的には分からないレベル)
破水して、ナースコールして、すぐに診察してもらえて。10分くらいでこんなにすぐに対応してもらえるなんて「管理入院していて、本当に良かったな~」と思いました。
当番医の先生が、同じチームの先生2人を電話で呼び出してくれて、30分くらいで先生2人が到着!早朝なのに、すぐに駆け付けてくれるんですね。とても嬉しいし安心したけど、なんだかとても申し訳ない気持ちになりました。
出産はいつ起きるかわからないし、産科の先生方は本当に大変だなぁと思います。
家族に電話連絡する
破水してしまい緊急帝王切開することに決まったので、家族に電話連絡。夫が寝ていて電話に気づかなかったらどうしようかと思いましたが、気付いてくれて良かった!
すぐにタクシーで駆けつけてくれました。
手術着に着替えて、ベッドに寝たまま運ばれる
私は手術着に着替えるよう言われるのですが、お腹が大きくて慣れない手術着に着替えるのも一苦労。体が思うように動かせず…。気持ちは焦るばかり。
先生と看護師さんに手伝ってもらいながら(というか、身を任せて着せてもらいながら)手術着に着替えが完了。
手術のときって、シャワーキャップみたいなのをかぶるんですよね。それをかぶると、いよいよかぁって気がしてきて。
「本当に手術が始まるんだなー」と人生初の経験に少しドキドキしながら、ベッドに寝たまま手術室に運ばれました。
術後の痛み止め用麻酔は打ってもらえず、手術(帝王切開)開始!
破水してから手術室に向かうまで、2時間弱。
手術室の前では麻酔を担当してくれる先生が待っていて「緊急手術になっちゃったから、術後の痛み止め用の麻酔を打つ時間はないです。手術中の麻酔のみでいきますよ」と一言。
少し前に出産した同室の妊婦さんが「麻酔を担当してくれた人、研修医なのか慣れない感じで不安だった…」と話していたので心配だったのですが、今回の先生はいかにもベテランって感じ。
そのベテラン風の雰囲気に安心した私は「はい!大丈夫です!」と明るく返事。
産後、術後の麻酔を打ってもらえなかったことで、ものすごーく苦しむことになるのですが、このときの私はまだそれを知る由もなし…。
緊急手術ということで、バタバタと手術の準備を始める先生たち。私は手術台の上に移動させられて、背中を丸めるように言われます。
いざ、台の上に乗ると不安がこみ上げてきて怖くなりました。私の表情から、周りの方にそれが伝わったらしく「何かをするときは、必ず声をかけてからやりますので、大丈夫ですよ」と優しい一言。
背中に打った手術中の麻酔は、チクっとしただけで、痛くなかったです。
初めての手術で緊張感マックス!
麻酔を打ったあと、きちんと麻酔が効いているかの確認のために下半身に氷を当てられました。
と、いっても看護師さんから事前にそう聞いていただけなので、自分では何も感触ないし、見てないから分からないんですけどね。(手術中は、寝かされた状態で、首より下の部分が見えないように板のようなものが設置してありました)
「どうですか?何か感じますか?」と質問されても、何も感じず。
「本当に麻酔って何も感じないんだ~」と妙に感心する私。
麻酔が効いているのが確認できたので、いざ帝王切開の始まりです。「始めますよ~」という先生の声を聞いて、めちゃくちゃ緊張してきてしまい、心臓バクバク。
手が震えて震えて止まらなかったです。私の頭のすぐ両脇には麻酔科の看護師さん二人がいてくれて「大丈夫ですよ。もう少しですからね。」と声をかけながら、手を握ってくれました。
ほんと、人の手の温もりって最高だと思いました…
いつもお世話してくれていた看護師さんではなく、その日に初めて会った看護師さん。だけど、私の冷えた手に看護師さんの手の温もりが伝わってきて、ものすごく気持ちが落ち着きました…。ありがとう、ありがとう!
手術開始直後、担当医の驚きの声!
いざ帝王切開が始まると、担当医の先生が「足が出てる!」と驚きの声。
我が家の子供たちは以下のような感じでお腹の中に入っていました。
- 長男が逆子(頭が上で、お腹の上のほうにいた)
- 次男は逆子ではない(頭が下で、お腹の下の方にいた)
次男の方がお腹の下の方にいて、帝王切開で切った場所に近いから、次男から取り出すはずでした。
でも、先生がお腹にメスを入れると、長男の足がぴょん!と出てきました。
予定外の状況に焦る先生。その声を聞いて、ベテラン医師が「その子から取り出して!」と指示。急遽、生まれる順番が逆になったんです。
順番が逆になったものの、スムーズに取り出すことが出来て、元気な赤ちゃんたちが生まれました!
子供たちはキッチンペーパーみたいな紙に包まれた状態で、看護師さんがすぐに連れてきてくれました。
「一番最初に触ってあげてくださいね」と声をかけられて子供の手を握ってみると、とっても温かかったです。赤ちゃんは本当に真っ赤で、思っていたより小さな声だけど元気に泣いていました。
ちなみに子供の名付けについてですが、夫が、長男は〇〇、次男は□□と呼ぶと決めていたので、子供たちはお腹の中にいるときと名前が逆になりました。
私はお腹の中にいるときに呼びかけていた名前と逆になってしまったので、なんだか不思議な気持ちでした。
出産時間(帝王切開)は5~10分
帝王切開での出産だったので、手術開始→出産までの時間は10分もかからなかったように思います。
もしかしたら、もっと長かったのかもしれなかったけど、あっという間に感じました。無事に子供たちが生まれてくれて、本当に良かったです。
ちなみに、麻酔をしていると感覚が無いといいますが、お腹をぐいんぐいんとされる感触は感じました。(痛くはないです)赤ちゃんを取り出すために、ぐいんぐいんと広げたのかな~と思いました。
先生や看護師さんたちには、とても感謝しています。あの病院で出産することができて、本当に良かったです。
その後の処置は、寝ている間に
赤ちゃんとの対面を済ませると、子供たちは小さい赤ちゃんのケアをする専用の病室に運ばれていきました。
子供たちは、そこで検査を受けたり、お世話してもらい3日間は母子別室で過ごしました。
私は赤ちゃんを取り出した後に、胎盤を取り出すという処置があるので、しばし手術台の上で過ごすことに。
よくドラマや映画でみるようなカップみたいなのを口元につけられ、眠るためのガスを吸わされて、あっという間に眠ってしまいました。
胎盤を取り出したり、切ったお腹を縫ったりする処置には1時間くらいかかるそうです。けっこう長くかかるので、患者さんの負担を減らすために眠らせるとのことでした。
ガスのおかげで全く何も意識がないうちに手術が完了。ベッドに寝かされたまま手術室を出ると、いつもの看護師さんが迎えにきてくれていて、私の名前を呼んでくれたみたい。その声で、目が覚めました。
いつものフロアに戻ると、いつもお世話になっている看護師さんたちが次々に来てくれて「おめでとうー!!」って声をかけてくれて。2か月も管理入院をしていたので、たくさんの看護師さんのお世話になって、皆さんとだいぶ仲良くなっていたんです。
看護師さんたちから、たくさん「おめでとう!」の言葉をいただけて、本当に嬉しかったです。もう、ほんと皆さんのおかげですっ。
そして、今まで管理入院中には聞くことのなかった「おめでとう!」という言葉に、「本当に出産したんだなぁ。子供たち、無事に産まれたんだなぁ。良かった。」と実感が湧いてきました。
術後で意識がもうろうとする中、ようやくホッとしたのを覚えています。
出産当日の夜は辛すぎて眠れず…
産後は、今までの大部屋から個室に移されて一晩過ごしました。病院の配慮で、費用負担なく一日だけは個室を使えることになっていました。
帝王切開後は、とにかくたくさんの点滴を打ちました。
後陣痛を促すための点滴や、お腹にメスを入れているので感染症を予防するための点滴など。細かいことはよく分かりませんが、2日間は点滴をしていました。
そうそう、術後のキズの痛みで呆然と疲弊している私のお腹を、看護師さんが「よいしょ!よいしょ!」って押し始めたのには、驚きました。内心、「えぇー、何するの??」と思いながらも、何も言えず…。
どうやら子宮の戻りを早めるためらしいのですが、これがとても痛かったです。
術後の痛みなのか、子宮の痛みなのかよく分からないけど、とにかく具合悪いし意識は朦朧としているし、苦しくて仕方が無かったです。
私の場合は、緊急になってしまったことで術後の痛み止めの麻酔を打ってもらえなかったので、余計苦しかったみたい。手術後も、苦しすぎてほとんど眠れませんでした(汗)
ちなみに、私の後に同じく帝王切開で双子を出産した妊婦さんは、緊急にならずに帝王切開できたので術後の痛み止めの麻酔を打ってもらいました。
その妊婦さんは「思っていたより、断然ラクだわ~」と話していて、かなり余裕があるようでした。しかも「痛み止めの座薬も使ってもらったよ」と話していて。
「え、私、痛み止めの座薬なんて処方されなかったよ…」と思っていたのですが、後々、病室の私の棚のところに処方された座薬が残っているのを発見。
もしかしたら、看護師さんが使うのを忘れちゃったのかもしれないです。座薬は必要に応じて使うものらしいけど、あんなに苦しんでいたんだし、使うかどうか質問して欲しかった…と言うのが本音です。
双子の赤ちゃんの体重
双子の赤ちゃんの体重ですが、
- 長男:約2600グラム
- 次男:約2300グラム
2人で約5キロです。ちなみに妊娠中に増えた体重は12キロでした。
こちらは誕生9日目の長男の写真。生まれたばかりでも、赤ちゃんって哺乳瓶に手を添えるんですね。
エコーでも大体の体重は分かっていたけど、2000gを超えてくれて本当に嬉しかったです。
こちらは誕生9日目の次男の写真。長男よりは少し小さかったけど、身長は次男の方が高かったです。スリムさんだね!
全てが小さくて、かわいくて。
ミルクを飲むのにとても時間がかかりました。赤ちゃんの体重が増えないと退院できないことになっていたから、頑張ってミルクを飲ませた思い出があります。
ちなみに、双子妊娠・出産で私のお腹はびろんびろんに伸びました。産後12年たちましたが、今も戻りません。
気にしないようにしつつも、ちょっぴり気にしてた妊娠線。長男の一言ですごく癒されたこともありました。私にとっては勲章です。
以上、双子妊娠の出産記録でした。
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